聖書は神の御心を書いたものです。著者は40人くらいです。王や政治家や学者、医者であったり、羊飼いや漁師や収税人で最初に書いた人から最後に書いた人までは千数百年以上の隔たりがあります。そのほとんどはユダヤ人ですが、中にはギリシャ人もいます。
このように様々な人が時代も場所も違い、書いている内容も違いながら、全体としては矛盾することなく、むしろ驚くべき調和と一致があります。
聖書はこの世界の始めである天地創造から始まって、この世界が終わったあとの永遠の世界に至るまでを扱っています。この世界はどのように始まったか、人間はその時どのように存在し始めたか、そして、どのよな経緯で本来あるべきすばらしい姿から堕落してしまったか、そのような罪のある状態から人間を再び元の状態へ回復し救うために神はどのような道を備えてくださったかが歴史的事実のなかで書かれています。
(参考図書 現代訳聖書解説文)
最古の写本(死海文書)
現在残されている最古の写本は死海文書と言われるものです。これは、1947年に死海の北西岸にあるクムラン洞窟で発見されました。この死海文書は、大体紀元前2世紀から紀元1世紀の巻物で、それぞれの羊皮紙にヘブライ語もしくはアラム語で書かれています。内容的には、旧約聖書の写本、その注解書、外典・偽典、教団の規則、祭儀規則、讃歌、終末の戦いの書等が含まれていました。旧約聖書は39巻の書からなっていますが、死海文書にはエステル記を除く38書が含まれています。イザヤ書などは、ほぼ完全な形で残っています。現代訳のほとんどの文書は、これまで11世紀頃のユダヤ人の書記が書き写したレニングラード写本を底本としていますが、死海文書はこれより千年以上も遡ることができ、内容も後代の写本と比べても実にに細かい表現に至るまで正確に伝えられていることが分かりました。
旧約聖書のアウトライン
旧約聖書.旧約聖書は39の文書より成り,その内容から,律法(五書),歴史書,詩書,預言書の四つに区分され,おのおのにはイスラエル民族の歴史が織り込まれている.この4区分の内容を人間の側の視点でまとめると,旧約聖書の民は,神の顕現に圧倒され,歴史の中で神の導きを受け,神への信仰を詩に表現し,民族の現在を見詰め将来を神によって展望することによって生きたと言える.以下に旧約聖書の時代的な流れをまとめる.
(1)緒言.天地創造から,人間の創造,堕罪,ノアの洪水を経て,イスラエル民族の祖アブラハムの召命まで.
(2)族長時代.アブラハムがメソポタミヤの地を出て,神の約束の地カナンに到着・放浪し,イサクに至る.ヤコブの晩年にエジプトに移住し,エジプト全土の支配をゆだねられていた息子ヨセフの保護を受ける.この後エジプトにおいてヤコブの息子たちの子孫は数百年にわたって増え続けるが,その間の記事はない.
(3)イスラエル民族形成時代.強くなりすぎた民は,エジプト王の圧迫を受け,モーセの指導のもとにエジプトを脱出し,荒野を40年にわたって流浪する.
(4)征服・定着時代.ヨシュアによるカナンの土地の侵攻と分配,及び外敵からの救助者としての士師たちの活動.
(5)統一王国時代.士師時代の最後に預言者サムエルが登場し,王制が導入され,サウルが初代の王となる.ダビデ,ソロモンの時,イスラエルは最も繁栄し,とりわけダビデ王家による永遠の支配の約束が,以後のイスラエル民族にかかわる信仰とメシヤ観に影響を及ぼすことになる.
(6)分裂王国時代.ソロモンの死後,ダビデ王家を継ぐ南王国ユダと,北方のサマリヤを首都とする北王国イスラエルに分裂するが,北王国が先にアッシリヤによって滅亡し,以後南王国単独王朝が続く.
(7)捕囚時代.新バビロニヤによりエルサレムが破壊され,南王国の民はバビロンに捕囚となり,その地でイスラエル人共同体を形成する.
(8)回復時代.祖国を慕い信仰に燃えた一部のイスラエル人が,捕囚の地から数回にわたって帰国し,エルサレムに第2神殿を建て,エズラ,ネヘミヤによる指導で国の復興に手がつけられる.
新約聖書のアウトライン
新約聖書.新約聖書は27の文書から成り,四つの福音書,使徒の働き,書簡群,黙示録に区分される.時代的な流れと内容をまとめると,
(1)キリストの誕生・生涯・死・復活・昇天から,
(2)弟子たちの伝道・教会形成,
(3)具体的な教会活動,
(4)教会の将来・終末,に至る.
旧約聖書と比べれば時間的にはほんのわずかでしかないが,新約聖書はこの短期間をキリストに焦点を合せ,そこに登場する人物もキリストによって生きることを記述する.その記述は旧約聖書の伝統に生きつつ,そこから離れ,それと戦い,それの完成,さらには終末までを含む.終末を描く黙示録が新約聖書の最後に位置付けられていることは,聖書全体が時の超越をも含めて,天地創造から新天新地への一直線の時の流れを,イスラエル民族とキリストを通して,神の視点から網羅していることを示している.
〜 聖 書 の 奥 義 〜
聖書の中で奥義について書かれている箇所を以下に上げてみます。
Tコリント
15:51 聞きなさい。私はあなたがたに奥義を告げましょう。私たちはみなが眠ってしまうのではなく、みな変えられるのです。
15:52 終わりのラッパとともに、たちまち、一瞬のうちにです。ラッパが鳴ると、死者は朽ちないものによみがえり、私たちは変えられるのです。
Tテモテ
3:16 確かに偉大なのはこの敬虔の奥義です。「キリストは肉において現われ、霊において義と宣言され、御使いたちに見られ、諸国民の間に宣べ伝えられ、世界中で信じられ、栄光のうちに上げられた。」
コロサイ
2:2 それは、この人たちが心に励ましを受け、愛によって結び合わされ、理解をもって豊かな全き確信に達し、神の奥義であるキリストを真に知るようになるためです。
2:3 このキリストのうちに、知恵と知識との宝がすべて隠されているのです。
エペソ
3:6 その奥義とは、福音により、キリスト・イエスにあって、異邦人もまた共同の相続者となり、ともに一つのからだに連なり、ともに約束にあずかる者となるということです。
ローマ
16:25 私の福音とイエス・キリストの宣教によって、すなわち、世々にわたって長い間隠されていたが、今や現わされて、永遠の神の命令に従い、預言者たちの書によって、信仰の従順に導くためにあらゆる国の人々に知らされた奥義の啓示によって、あなたがたを堅く立たせることができる方、
16:26 [前節に合節]
16:27 知恵に富む唯一の神に、イエス・キリストによって、御栄えがとこしえまでありますように。アーメン。
ローマ
11:25 兄弟たち。私はあなたがたに、ぜひこの奥義を知っていていただきたい。それは、あなたがたが自分で自分を賢いと思うことがないようにするためです。その奥義とは、イスラエル人の一部がかたくなになったのは異邦人の完成のなる時までであり、
コロサイ
1:27 神は聖徒たちに、この奥義が異邦人の間にあってどのように栄光に富んだものであるかを、知らせたいと思われたのです。この奥義とは、あなたがたの中におられるキリスト、栄光の望みのことです。
2:2 それは、この人たちが心に励ましを受け、愛によって結び合わされ、理解をもって豊かな全き確信に達し、神の奥義であるキリストを真に知るようになるためです。
黙示録
10:7 第七の御使いが吹き鳴らそうとしているラッパの音が響くその日には、神の奥義は、神がご自身のしもべである預言者たちに告げられたとおりに成就する。」